フィールド廃棄
連休前に国道342号が開通し(岩手県側からはまだ不通)、岩手県境にある須川温泉まで行けるようになったので、おふくろ連れて今年も行ってきた。
この春は、なぜか寒い。5月になれば木々は芽ぶき、桜は散り始めているはずなのに、私のところはまだ4月中旬の装い。標高1100メートル超の須川周辺では、なんと昨夜、新雪の降ったあとが…。
開業したての温泉はやはりガラガラ。去年新設されたばかりの大広間(地震前よりせまいけど)は準備中なので二階の広間で休憩した。おなじく真新しい大浴場(これも以前よりせまい。サウナ+露天風呂つきに洗い場が広がったけど)も半年ぶりで、硫黄かぐわしい亜高山の温泉を満喫してきた。
帰りはふもとのイワナ養殖場で活イワナを買い求め、杉山さんとこへ半分おすそわけ。
帰宅したのは夕方ちかくになっていたけど、カタクリのフィールドへ寄ってみた。
ことしもカタクリ群生とご対面。
しかしこの春の花の開花は、いつもより一週間は遅いようだ。
もうひとつのフィールドへ移動。
こちらは8年くらい前から通っていたお気に入りの場所だったが、残念な光景が広がっていた。
3年ほど前より植林スギが育ち出し、枝葉が広がって、地表に日光が届かなくなった。そのため、ここ2〜3年は、見事な群生が形成されなくなってしまったのだ。
カタクリというのは、春先に花が咲いて散れば、あとは来春まで眠るというとても短いサイクル。春先に陽光がよく当たり、それでいて地表の雑草がほどよく手入れされている栗林が相性がよいのだが、この場所は広葉樹ではなくスギ林なのである。
地表の手入れ具合は悪くないけれど、陽光が当たらなくなってしまった。
これではカタクリは、育たない。
陽の当たらない場所に咲いたカタクリ、せっかく開いた花びらも、悲しそうにうつむいていた。
ここはもう、駄目だ…。