「叡陵」に異議が

 こないだ書いたばかりの「湯沢叡陵高校」の命名問題について、なんと続報なんですよ。

教育庁、統合校名「湯沢叡陵」で説明会 再考求める意見続出
 湯沢北、湯沢商工両高校を統合し、来春開校する統合校の校名「湯沢叡陵(えいりょう)」について、県教育庁は25日、湯沢市の湯沢雄勝広域交流センターで両校同窓生やPTA関係者、地域住民らを対象に説明会を開いた。県教育庁側は校名決定の経緯などを説明、参加者からは「難し過ぎて、地元では納得していない声が多い」などとして再考を求める意見が相次いだ。
 説明会には約60人が出席。白山雅彦・高校教育課長が「(今月15日の)校名発表後、経緯説明を求める声が地元で上がっていると聞いたため」と開催の理由を述べた。
 決定の経緯については昨秋の一般公募で1245件の応募があり、両校同窓会やPTA関係者との意見交換などを経て課内で絞った5案を庁内の校名委員会で検討。「公募に適切なものがないという結論になり、庁内で『叡陵』とした」と説明した。
 「叡陵」については「優れた人材を育てるという思いと、湯沢の自然の中で、地域を支える子どもになってもらいたいという思いを込めた。経緯と名前に込めた思いを理解してほしい」とした。
 質疑では参加者から「公募に適切なものがないと言えるほど全能なのか」など、公募にない名前に決まったことを疑問視する声が続出。湯沢商工高に通う生徒の親は「『叡』は素晴らしい字だが誰でも書ける字ではない。『陵』は横手清陵高と間違いやすい」と指摘、「子どもたちが読める、書ける校名にしてほしい」と訴えた。
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20100426b

 エントリー書いてすぐに県教委にメールし、とくに返信求めたわけではないけどやはり返事もらえず、新聞社へ投書もして、採用ならそろそろ載るかなと思っていた矢先に、こういう報道が飛び出して、ちょい地元を見直したところです。

 「叡陵高校」なんていう難解な校名は、名付けた人の身勝手さが先に浮かんだため最初は不愉快だったけれど、すこし時間をおいて頭を冷やし、あらためて考えてみたら、叡陵の使いにくさは変わらないものの、もともと県立高校なのですよね。私立でも市立でもない、県が県費で創る高校。湯沢市や一法人・個人が創るわけじゃない。命名する人が湯沢市に無縁の人物でも、いたしかたない面があるわけです。

 それにしたって叡陵は、読めないし書けない。いや、とても良い字です。大志あふれる崇高な字です。でも親しめない。慣れれば書けるでしょうが、すらすら書けるように慣れろ、そして親しめというのも上から目線すぎやしませんか。

 県教委は、地元からの反発に対し、どう出るのでしょうか。説明会を開いたのはよい試みだと思います。でも住民は、これで矛を収めてくれるでしょうか。言いたいことを言って気が済んだ? で済むでしょうか。

 「叡陵」はまだ内定の段階であって、本決まりではないです。県議会の承認がなければ正式には認められません。展開次第によっては県議が否決して、不採用=お蔵入りという可能性も、出てきてしまいました。個人的には「叡陵」は、ふさわしくないと思います。選考やり直しを検討なさってはいかがでしょうか。県教委もメンツがあるでしょうが、傷が浅いうちに、お願いしたいところです。

追記

 ABSニュースでもこの説明会の模様が報じられていた。それによれば、県教委は「叡陵」の名称を再検討するという旨。県議の一部からも異論が出ているとか。これまた意外でした。統合される2校の同窓会と地元関係者に敬意を表します。