ギフチョウいなかった
いつもの年なら大型連休の序盤がシーズンなのに、小雪のおかげで雪解けも進み、桜前線の北上にともなって春の花の開花も早かった。
たしか5年前にみつけたO岳とM岳の鞍部にあたるフィールドへ行ってきた。今朝はよい天気だったのが、だんだん曇が広がり、午後には風も強くなってきたので、きょうは撮影に向かないなと思っていたけれど、明日からは雨が降るという。それも数日つづくという予報。
きょうしかないのか。
せめて太陽が傾く夕方ころに行きたかった。横から照らされた花々はきれいだから。でも雲が晴れる気配はない。
木々はいっせいに芽吹きだす。地面から雑草の芽も。スイセンも風に揺れている。まもなくセイヨウタンポポも。
りんご畑をかすめ、車を停めて乾いた葦の葉を踏みしめ、一年ぶりにフィールドへ。
ほぼ満開のカタクリ。
空は青くないけれど、ぼんやり浮かんだ太陽のもと、カタクリ群生地を撮る。
もうひとつのフィールドへ移動。
ここは10年以上も前から知っているフィールドだけれど、植林したスギも生長し、枝葉を生い茂らせたため、地表のカタクリやイチゲに陽が当たらなくなってしまった。暗い森になりつつある。
美人カタクリが多かったのになー。
ずっと注意をはらっていたのだけれど、ギフチョウの姿がない。いつもなら2〜3頭は舞っているのに。風があったせいもあろうか。
ん、あれはなんの声だろう。
ツーピーツー、ツーピーツー、ツーピーツー…。しり上がりに高くなる。
いまの時期、山野で3テンポで鳴く野鳥…。すぐさま脳内検索にかけて、該当する種類を探したが、なかなかヒットしない。おなじみのカラ類にはいないし…強いていえばエゾムシクイか。でもちょっとちがう。
帰ってからCDで確認しよう。
ここ2〜3年、バード・ウォッチングをしていない。50種類は聴き分けられた野鳥の声も、もはや忘れてしまいそう。
知識も経験も、春風に吹かれた。
追記:なんのことはない、ヒガラだった。久しく声を聴いていないと聞き落としてしまう。