なぞの遺跡・払田柵ロマン――秋田県大仙市

古代人は大食漢?

 4月22日から『朝日新聞』秋田版に連載している「謎の遺跡 払田柵(ほったのさく)をめぐって」を読んでいる。きょう、その3回目が掲載された。謎だらけのこの史跡、そのロマンを追い求めた企画に強い興味を惹かれて読んでいるが、きのうの2回目の記事でちょっと疑問を抱いた。引用してみる。

 日本紀略の802年の記述では、国は毎年、雄勝城に派遣中の「鎮兵」の食糧にするために、越後国から「米1万6百斛(こく)」、佐渡国から「塩120斛」を送っているとしている。米は1人当たり1日2升。計算すると兵は、1474人はいたことになる。
http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000300804230001

 容量や単位の問題は、かなり苦手だけれど、「米は1人当たり1日2升」の部分にちょっと引っかかった。

 1日2升……? 米を??

 1日に一升瓶2本分を、食べるわけ? それも炊いたご飯を? 炊けば4〜5升分くらいに膨張するんじゃないのか?

 ご飯は、ご飯茶碗にかるくよそって半合。大盛りで一合ほど。

 一升はこの10倍だから…ってか、一日にテンコ盛りのご飯を20杯も、当時の兵隊さんはひとりで食べるのか?

 まあおそらくこれはミスだと思った。「米は1人当たり1日2升」は、正しくは「米は1人当たり1日2合」ではないかと。

 ただ、「計算すると兵は、1474人はいたことになる」も念のため計算してみた。

 1日2合。1年で730合。

 1合の10倍は1升。1升の10倍は1斗。1斗の10倍が1石(斛)。

 すなわち1石は1合の10×10×10で、1000合となる。

 730合は0.73石。

 雄勝城に運び込まれた米10600石を0.73で割れば、詰めていた兵隊の述べ人数が出てくるはずですが……。

 答え:14520人。

 はて…?

 かりに「米は1人当たり1日2升」で計算しても、まあ10分の1ってことで1452人となる。記事にある「1474人」とは微妙に異なるです。

 わかんない。私の計算が間違っているのかな。たぶんそうだろうな(笑。

 算数は苦手です。それはともかくこの連載はおもしろい。払田柵、近々行く予定です。そんなに遠くないし。