時期首相は福田康夫さん

 もう賞味期限は過ぎたので、安倍晋三首相の辞意表明については簡単に書くだけにしておきます。

 就任して一年そこそこで退陣を表明するに至った安倍サンの悔しさはいかばかりか。安倍サンは亡き父親の遺志を継ぎ、前任の小泉サン以上の実績を挙げるべく、意気揚々と首相に就任なさったのに、ほとんどなにもできませんでした(なにもさせてもらえなかったと言うべきかな)。

 あれほど熱狂的に安倍サンを支持していた安倍ファンは、いったいどこへいったのやら、と首を傾げたくなります。

 思えば朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮工作員の日本人拉致が公式に明るみになったころ、あのころが安倍さんの絶頂期だったような気がします。保守系新聞・マスコミ・週刊誌上で、安倍サンの論壇やインタビューや公式見解が出なかった日が少ないほどでした。小泉の次=安倍、と、もう決まったようなものだっけ。

 そんなマスコミに感化された一般国民の大多数は、小泉サンで飛躍を果たしたわがニッポン、安倍サンを首相にすればさらに強く、たくましく、誇り高くなれる、と錯覚したのでしょうか。

 で、そんな期待を背負って、われらが安倍サンが首相に就任。一年でコケちゃいましたとさ。

 参院選の敗北? 年金問題の不手際? 続発する閣僚の不祥事? なんてことはあったけれど、総理大臣としての資質を問われるような致命的な失政は、ちょっと思い浮かばないけれど。

 でもまあお辞めになるのであれば、国民のひとりとして、率直に受け止めたいと思います。私は支持者ではないし、「マスコミに感化され」てもいないつもり。安倍サンは早晩「過去の人」になられますし、相談役やご意見番にすらなれそうもない使えない政治家に期待するような酔狂は持ち合わせておりません。ただ「お疲れ様でした」と申し上げるのみ。

 さて、しかし国政に停滞はゆるされません。いま政府自民党では、安倍サンの後任を狙う時期総裁の選挙が告示、選挙運動が開始されました。立候補者は麻生太郎(66)サンと福田康夫サン(71)のおふたり。

 次期総裁は福田サンで内定しているみたいですね。安倍サンのときがそうだったように、自民党総裁選挙は、告示前から結果が出ているのが常ですから驚きもないけれど。したがって次期首相は福田サンですか。いまから首相就任をお祝い申し上げておきますね。