時事

わたしたちは菅首相に救われていた?

「初動の不手際」だの「後手後手」だの矢のような批判を浴び、IAEAや原発事故調査委からも「政治介入」「事故がさらに発展するリスクを高めた」と指摘され、ダメ首相の烙印を押されながら退いた菅直人首相だが、原発事故独立検証委員会(民間事故調)の報告…

事業者目線の地熱開発

ノンフィクション作家の町田徹という人が、地熱発電開発について何か言ってる。 環境省のレンジャー(自然保護官)として現場を管理する自然環境局を、再生可能エネルギーへの期待を膨らませている国民感情と政府の意向を無視し、コストの高い“斜め掘り”でし…

ルポ・震災一年の大船渡、陸前高田へ

大船渡市街地 冬の名残りの低気圧が東北を覆い、岩手の内陸は小雪模様だった。花巻から遠野、そして分水嶺を越えて沿岸南部に位置する住田町に入る。ここでも雪はやまない。 寒さは感じない。風はなく、立ちこめる雲も薄い。でも残雪わずかとなった田畑や山…

岩盤浴は冬季閉鎖で

先に雪崩事故で3名の死者を出した秋田県仙北市の玉川温泉岩盤浴場。亡くなられた方々を悼みつつも、地元仙北市の呆れた見識を示すニュースが報じられたので貼っておく。 雪崩防護柵設置求める 内閣府政務官に仙北市長 仙北市田沢湖の玉川温泉雪崩事故につい…

「冬季の岩盤浴は諦めて」

玉川温泉の雪崩事故の防止策について、佐竹知事が記者会見で言ったそうです。地元紙の記事の一部をコピペ。 玉川温泉雪崩「柵で防げない」 知事、設置に否定的 (前略)再発を防ぐには以前のように冬季閉鎖するしかないと強調。「国立公園内でもあり、防護柵…

ルポ・被災地をゆく

最後の審判――新約聖書の黙示録。そんな言葉を思い出した。 * * * 6年前まで岩手県大船渡市にオフィスがあり、私は月に一回の出張で訪れていた。三陸地方の気候は、秋田の山ふところに住む私には一種独特で、夏のヤマセや冬の空っ風など、秋田にはない季節…

平泉、世界遺産に はやく鉄塔の撤去を

秋田にもゆかりのある藤原清衡が興した「平泉」が、ようやく世界遺産に登録されました。“内定”が報じられてからしばらく経ちますが、本決まりになって、私としてもうれしい限りです。 過去に二度ほど、私は地元紙「岩手日報」に投書し、平泉の景観に問題があ…

東日本大震災――教訓は活かされたか

景勝の街、無残 陸前高田、一面がれき http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110313_7 津波覆った岩手・陸前高田市 日常から一瞬、がれきの山 http://www.asahi.com/national/update/0312/TKY201103120572.html 山内ヒロヤス著『砂の城』を読ん…

小沢前幹事長「強制起訴」の奇妙

ジャーナリストで前衆議院議員の保坂展人さんが、小沢一郎氏「強制起訴」について、ブログで興味深いエントリーを書いている。詳細は「どこどこ日記」にあるが、以下に抄録する。 小沢一郎氏「起訴相当」の議決は10月6日に発表されたが、検察審査会によるこ…

弱腰だの腰抜けだの

職場の取引先で、中国に工場を持つ会社の営業の人に聞いてみました。尖閣諸島の問題で何か影響がないか、と。 「まったくない」と言ってました。まあ、これは一週間ほど前の話で、中国から日本へのツアーが大量キャンセルという報道さなかのころ。その後のレ…

非世襲の総理大臣

いま盛岡にいます。なんでもきょう夕方から、市内にて民主党の定期大会があり、県知事も出席して盛大に開催されたと先ほど報道がありました。 しかし、県選出の民主党国会議員は、だれも出席しなかったそうです。理由は書くまでもありませんね。 さて、昨秋…

鳩山首相、退陣にさいして

昨年秋の総選挙で民主党が大勝し、戦後、長々とつづいていた自民党の支配体制が崩壊して、初めて純粋な非・自民党政権が誕生し、当初は支持率70%を超えていたのが、日に日に低下してついに20%を割り込み、まさかの退陣表明は、青天の霹靂でした。 支持率低…

イルカ漁のこと

3月15日にマグロ漁にからめた「築地関係者への苦言」とのエントリー書いたら、ブックマークが25件もついて驚いた。 ほとんど独りよがりで自由きままに書いてるブログだから、反応はめったになく、ブクマなんてまずないし、あっても1〜2件、これまで7件くらい…

マグロ漁のこと

10年以上も前のこと。埼玉で日本自然保護協会の講習を受けたとき、講師が日本のマグロ漁について語ったことがあった。当時は日本のクジラ漁に対する国際的風当たりが強まりはじめたころで、漁業関係者の間では「クジラのつぎはマグロか」という声もあったが…

オリンピック騒動今昔

1984年のロス五輪の入場行進。参加国はみな思い思いに自由に歩いては笑顔を振りまき手を振り、中にはカメラを持ち込んでいる者もいて、観客席の声援に応えていた。 そんな中、われらが日本選手団のそれは際立っていた。 一肢みだれぬ整然とした行進。精密な…

小沢幹事長と胆沢ダム(追記あり)

胆沢(イサワ)という地名は古来からあり、由来はアイヌ語(夷語)で「イ(それが)サハ(山間の平地)」と説明がつくそうです(由来については諸説ある)。 * * * 民主党・小沢一郎幹事長の元秘書である北海道選出の代議士が逮捕され、小沢さんの現役秘…

代替案はむしろ地元主導で

記事が前後しますが、地元自治体の首長らが県知事に建設促進の要望書を提出した報道も貼っておきます。 成瀬ダム建設促進求め知事に要望書 地元首長ら 「雄物川水系・成瀬ダム建設促進期成同盟会」(会長・五十嵐忠悦横手市長)、「成瀬ダム水道利水対策協議…

胆沢ダムも凍結?

メーリングリストを通じて某弁護士さんより驚きの知らせが舞いこんできたので、取り急ぎ書き込む。『読売新聞』の報道だ。 48ダム一時凍結、次段階工事に進まず…国交相 前原国土交通相は9日、国や水資源機構が実施している56のダム事業のうち、ダム本体…

保坂ルポと産経記事

元社民党衆議院議員の保坂展人さんが、『週刊朝日』で「八ッ場ダムの隠された真実」と題してルポを書いている。保坂さんはもともと東北出身のジャーナリストで、代議士時代は「公共事業チェック議員の会」に所属し、八ッ場ダムなど各地の無駄な公共事業の現…

NHK「ダムをやめた町」

今月28日夜放送のNHKニュースウォッチ9で、「“ダムをやめた町”が残した教訓」というのを興味深く見た。鳥取県の三朝町に計画していた「中部ダム」の建設を、当時の片山知事が中止を決断し、住民への補償といった後始末をきっちり行ったという、いま大きな…

「八ッ場ダム中止」の余波

自民党政権が半世紀前に計画しながら、未だに完成できず、群馬県にて建設が進む国交省直轄「八ッ場ダム」を、民主党中心で樹立した新政権が「中止」を打ち出したことで、その余波が予想以上に広がっている。マスコミで報道されている風潮の多くは批判的なも…

ルポ・八ッ場ダム

4年前、2005年1月に、ひょんなことから群馬県を訪れ、流れで川原湯町へ行った。予定にはなかったが、いま揺れに揺れている巨大ダム「八ッ場ダム」の現場を緊急取材したのである。それをもとに書いたルポがある。 といっても、あのときはほとんどなんの準備も…

民主圧勝ですか

出口調査をざーっと見たところ、どの報道も民主党圧勝の予想をたてていました。午後8時をまわったとたん、画面の各政党獲得議席数が、民主のところだけ瞬く間に数値が増えてゆく。まるでガソリン給油機のカウンターみたいでした。投票締め切りイコール開票開…

ある車椅子の少女の今後

発端 はてなリングに「歴史修正主義に反対します」というのがあって、アイコンは非表示だけれども私も参加している。最近は書かなくなったが(もう書くことはないと思う)、日本を戦前戦中に近い状態へ戻そうという意見を批判したこともあった。 そのリング…

高速道路無料化ですか

近く行われるであろう総選挙で民主党がもし政権を奪えば、高速道路を無料化するという公約があった。 仕事柄、高速道路はよく使う。その出費がかさんでいて、ETC機器の導入をずっと前から予定していたものの、なかなか機会がなかった。5000円補助も終わっ…

死神をして「最低」

きのう未明の人気アイドルグループ・SMAPのメンバー草なぎ剛さん逮捕の報道にからんで簡単に。 自民党政権で総務大臣を担う鳩山邦夫代議士が言ったそうです。草なぎさんを「最低の人間だ」と。 最低とはどういう意味か。程度の低さにおいて、これ以上存在し…

飛翔体ですか

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)から発射された「飛翔体」が、わが郷里の秋田県上空を通過し、となりの岩手県上空をも飛び越え、太平洋上へ抜けていったのは、ついきのうのお昼ころ。 ラジオで聞いていましたが、あっという間だったようです。弾道ミサイル…

国辱ですか

旧東京中央郵便局の再開発問題――簡単に言えば、古いモダンな建築である旧東京中央郵便局の局舎を、壊すか残すかということ。改築中の現場を見た鳩山邦夫総務相はテレビでこう語っていました。 「利益追求のみで重要文化財級のものを壊していいのか。国辱もの…

達増拓也・岩手県知事のこと

私は秋田県民ですが、仕事の都合で月の3分の1は岩手にいますので、地元よりも岩手の事情に通じていたりします。職場では岩手県内の政財界関係者ともそこそこのつながりがあり、あちらの議員さんやその秘書が、うちの職場をちょくちょく訪問することもあっ…

やはり出来レース

ヒトラーが裸足で逃げ出し、フセインが呆気にとられ、かの国の“将軍様”さえも苦笑するようなトンデモ論文とくれば、いま話題の「田母神論文」です。その稚拙さと厚顔無知と抱腹絶倒ぶりが充満する内容は、当初からいろんな識者やメディアや個人ブロガーさん…