成人式の思い出

 成人式で参加者の若者が騒ぐニュースは、この時期の風物詩なのでしょうか。もう10年以上も前からあったような…。

 成人式の騒動は、当初はまだ可愛かったと思う。壇上の人の話を聞かず、旧友とのお喋りに夢中になって、会場はざわついたままの進行。

 招待された著名なゲストが「あきれた若者だ」と嘆いたのは15年くらい前かと。

 それが、会話にかまけるだけならまだ可愛い。目立ちたがりのヤンキー崩れが大声をあげたり、市長さんにクラッカーを浴びせたり、ケンカにまで発展させたり、とうとう警備のお巡りさんにまで手をだすところまできたみたい。秋田市でも話題になってましたね…。

 すっかり中年になった私の元服式(成人式)の記憶をちょっとたどってみる。

 あれは22年前の夏。秋田の田舎のささやかな成人式。参加者はみんな中学時代の同窓生。3分の2程度で、100人もいなかったと思う。

 式が始まる前は、久々の再会でみんな大はしゃぎで、あちこちでひさしぶり、元気してた?みたいなあいさつが交わされてた。

 式が始まれば、みんな神妙になって、町長さんの話を聞いてた。

 とくにゲストのない簡素な式は、一時間たらずで終わったような。

 そのあとみんなで記念写真を撮影。

 秋田の田舎では、1月に成人式は行われない。お盆のころなのです。

 だから服装はみんな夏服。男はほとんどYシャツにネクタイで、女子も身軽な洋装。式が終わっても帰宅する人はすくなく、みんな時間の許す限り、旧友たちと談笑にふけっていた。私は仕事があったのですぐ帰ったけれど。

 元服か。旧友たちと過ごせる人生の記念の日だから、若さにまかせてハメをはずしたい気持ちもわからないではないけれど、ニュースにならない程度に抑えてほしいものです。