川原毛大湯滝へも行った

川原毛大湯滝


 地元でありながら滅多に行くことのない秘境?がある。栗駒国定公園の一角で、秘湯・泥湯温泉にほどちかい場所に、川原毛大湯滝というのがある。日本三大霊山のひとつで、しる人ぞしる川原毛地獄。草木一本生えない裸の丘陵のあちこちから、有毒の硫化水素ガスが噴出し、立ち入り禁止区域だらけになっている。

 一帯は火山地帯になっていて、沢筋には高温の温泉も沸いており、かつて硫黄鉱山があった時代、鉱夫たちの子どもが通う小学校の分校も置かれていた。

 温泉は沢水を集めつつぬるくなり、ちょうどよい加減になるあたりで、落差10メートルの滝となり、その滝つぼこそ、天然の露天風呂なのである。

 古くは湯治場も設けられていたが、硫黄鉱山閉山にともない、廃れていった。近年、地元自治体が観光資源として売り出すようになり、いまでは全国から秘湯・秘境ファンが集まるようになった。

 そこへ行ったのです。

 かれこれ20年近く前に訪れたことはあるけれど、時期はずれだったので(シーズンは7月〜9月)、ただ見てきただけ。いま時分がちょうどよい時期なので、水着をはいて入ってきました。ここは水着着用が原則なのです。温泉といっても川そのものだし、仕切りなんてない混浴だしね。

 私が一番のりで、あとから若いカップルがやってきた。しぶきが目にしみる。なにせ源泉は強酸性、水素イオン濃度がpH値1.4である。あの玉川温泉に次ぐくらいの強烈さ。

 とても気持ちよかったけれど、休憩所があるわけでもないので、落ち着いてゆっくりとはいかない。そこそこ楽しんだら引き上げる。あとから家族連れやグループ客も来るだろうし。

 地元なのに初めての川原毛大湯滝でした。