ハリー・ポッターと謎のプリンス(混血のプリンス)

 ひさびさの映画。この夏目玉のハリポタだ。邦題「謎のプリンス」は、もともと原題がHarry Potter and the Half-Blood Princeであり、正しくは「混血の―」とすべきところだったが、日本国内に住む混血児への配慮により、原作者の了解のもと、「謎の―」に改題されたという経緯があるとか。

 それはともかく、シリーズ第六作めとなるハリポタ、主演のダニエルやエマ、ルパートら、すっかり大人になった。たしか撮影時は17〜18歳くらいか。ホグワーツ校の先生方も多少の老け込みは見られるものの、ほとんど例外なく役にはまってて、キャラクター名がそのまま当人を表すほどに至ったことだろう。

 感想。面白かったです。前作につづいて指揮をとるデヴィッド・イェーツ監督は、役者たちから絶大な信頼を置かれているだけあって、非の打ち所のない演技と構成と演出であった。二時間半という長丁場でありながら、トイレを我慢して鑑賞し続けてしまった。

 見ていてちょっと気になったのは、セリフに出てくる「半純血のプリンス」という言葉、というより邦訳。「混血の―」ではなく、半純血という、どこか持って回ったような、ずいぶん中途半端な言い回しだなと感じた。「混血」だとちょっと生々しい感じもするので、これはまあ訳者の苦心の表現なのかもしれないが。

 いよいよ最終作「死の秘宝」は前編が来年11月、後編が再来年8月に公開予定ですか。いつもながら気が早いけれど、早く観たいものです。