浄土ヶ浜へ

駐車場展望台から


 きのう11日のことだけど、所用で宮古市へ行ってきた。用事はすぐ済んだので、浄土ヶ浜へ足を伸ばしてみた。リアス式海岸で知られる陸中海岸国立公園にあり、三陸きっての景勝地である。うちのおふくろも中学時代に遠足で訪れたことがあるというが、私は宮古市へは何度か来ても、浄土ヶ浜は知らないのだった。

 とてもよい天気で、晩秋の海が青空のもと、真っ青に映えていた。ふだんは浜へ車を乗り付けることはできず、駐車場からは徒歩以外ではタクシーかバスを利用するしかないのだが、11月から翌春までは観光シーズン外なので、浄土ヶ浜そばまで行くことができた。

 はじめて行ってみたけれど、思った以上にきれいで風光明媚な海岸である。白い海岸に青い海、波に洗われ削られた巨岩の威容、その向こうに垣間見える白い波頭と水平線――。しばし時間の経つのが忘れられた。砂浜ではなく、石で構成された浜。そのすべてが白く輝いているのだ。秋田では見られない海岸である。いったいどういう仕組みでこのような浜が出来上がるのだろう。

 さすが国立公園である。平日なので訪れる人はまばら。若いカップルが石を放り投げて飛び石遊びをしていた。

 帰りは魚菜市場へ寄って生シャケ2匹と切り身を買い込み、自宅へ送る手配をする。シャケはさきほど、友人宅へ届けてきたところ。

 宮古の海は、どこまでも青かった。