筑紫哲也さん死去に際し

 きのう7日夜、筑紫哲也さんの訃報に接し、少なからぬ感慨をいだいております。

 TBS系列局のない秋田では筑紫さんのニュース番組を見られないので、報道番組「ニュース23」にはあまりなじみがないのですが、氏が編集委員をつとめる「週刊金曜日」の読者として、また同紙にルポを書かせていただいた縁もあるので、こころからご冥福をお祈り申し上げます。

 筑紫さんの「多事争論」を視聴する機会はめったになく、氏がどのような世界をめざすべくジャーナリスト活動をされていたか、具体的な実績・成果を私はよく知りません。「金曜日」連載コラムも随想的なものが多かったようでした。でも、いつだったか大橋巨泉氏の番組で淡々をコメントしていた筑紫さんの口調がなぜか印象に残っています。

 いまは黄泉路を歩かれながら、祖国のあり方と憂いておられるのか、それとも自分のすべきことはやりきったという充足感いっぱいでおられるのかわかりません。後輩ジャーナリストが遺志を継いでくれるもの信じ、微力ながら私もお手伝いしたいと存じます。どうか安らかにお眠りください。