竹島・尖閣諸島・北方領土

 日本が近隣諸国との間でもめている領土問題とくればこの3つですね。表題の竹島は韓国、尖閣諸島は中国、そしてロシアとの間にはいわゆる北方領土

 個人的には、いずれのケースも日本固有の領土と思っており、中には不当占拠されているとしか思えないものもあるけれど、韓国と中国を相手にまわしている竹島尖閣諸島が挙げられると、どういうのか感情論が先にたって建設的な意見交換ができない不思議。一方の北方領土問題では、ロシアが相手だと萎縮してしまうのは気のせいでしょうか。気のせいですよね?

 さて、領土問題についてあまり知られていない事実をいくつか挙げてみましょう。いや結構有名かな。

 「尖閣諸島は日本固有の領土である」といきり立った勇ましい方々の団体が、1978年に、諸島のひとつである魚釣島に上陸しました。

 んでヤギを放牧したのです。 四本足でメエと鳴く山羊です。

 尖閣諸島は言うまでもなく海に囲まれていて、独特の生態系を保っていましたが、勇ましい方々が外来の生き物を放したため、このめずらしいエリアの生態系バランスが崩れてしまったのです。

 最近ではブラックバスをゲリラ放流する環境テロリストが問題になっていますが、それと同じことをなさったのですね。

 尖閣諸島の固有種のセンカクオトギリ・センカクハマサジ・センカクモグラ(哺乳類)・センカクナガキマワリ(昆虫類)・タカラノミギセル(陸生貝類)などが絶滅の危機にさらされており、ヤギを駆除する要望が出ているそうです( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%9A%E9%87%A3%E5%B3%B6)。

 はてさて、いったい何を思って勇ましい方々は魚釣島にそんな真似をなさったのやら。日本の文化と伝統と誇りを守るのならば,せめて現地の食物連鎖とか生態系を最低限、心得ていただきたかったです。 日本の文化・伝統などのほかに「自然」もどうか守ってくださるように。

 もういっこは北方領土

 バブル経済真っ只中の1990年代はじめ、ソビエト連邦崩壊後の北方領土へ、都会のある観光業者がビザをとって上陸しました。

 帰国後、業者は釧路市役所を訪問し、ある画策をします。

 まもなく釧路市議会はある決議案を採択しました。

 北方領土返還後、リゾート開発を実行するという趣旨のやつです。

 平行して観光業者は、道内に住むかつての国後島住人に接触を図り、返還が実現したら土地を売ってほしいと根回しをはじめたのでした。

 これはいまのところ実現していません。バブル経済崩壊やロシアとの折衝が暗礁に乗り上げて、現在に至っているわけで。

 とりあえず資料なしで書けるのはこのくらいです。

 竹島にも、歴史や経緯以外にいろいろ興味深い事実がそこに必ずあるはず。勇ましい方々は、一度調べてみてはどうかと思います。

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 (この一文は過去にmixiに書いたものを加筆しています)