これは冬じゃない

厳寒期とは思えない冬である。去年のあの殺人的な豪雪が幻のようだ。２月上旬といったら一年でもっとも雪と寒さが厳しい時期。なのにこの陽気といったら。異常気象はいまはじまったことではないが，この2006―07年は記憶にのこる冬となるだろう。前年の05―06とは反対の意味で。

灯油の消費もスタッドレスタイヤの磨耗も冬らしからぬペース。このまま春になってくれればそれはそれでよいが，春を迎える喜びが去年からするとぐんと減ってしまうというのもちょっとね。雪国の人間は春のあの躍動感と新鮮さが恋しいものなのだ。それが今年はちょっとしか味わえないのは寂しい気もする。

まあ立春すぎて秋田は冬祭りシーズン。それが一段落すれば田畑の雪も減っていく。ある農家が言っていた。暖冬があった年の夏は決まって冷夏なんだそうだ。2007年の夏はどうなんだろう。