死を選ぶとき

今朝から雨が降っていると思ったらなんか雪に変わった。3月になってますます春めいた日がつづいていて,このままバッケ(フキノトウ)やフクジュソウが咲き出すのかと思っていた。

実際,道端ではバッケもフクジュソウもすでに花開いていた。去年より一ヶ月くらい早いわいな。えらい暖冬のいまも,しかしまだ3月初旬だ。雪だって降るだろうね。去年のいまごろはまだ吹雪の日々だったし。

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先月末に,活動関連のリーダー宅へお邪魔し,資料を受け取った際に聞いた話だ。

私たちの活動において,新聞報道は欠かせない情報源だが,たしか5年ほどまえに,ある実態を紙面にて報じた記者が,異動先の支局で思い悩んだあげく,自殺してしまったのだそうだ。

その記者と私は面識はないけれど,報道姿勢はとても好感がもて,記事コピーは少なからぬ手元に残してある。ジャーナリストは敵も多いので,強い意思と変わらぬ気概を持たなければ,より優れたルポや記事は書けないもの。

それが,どんな問題を抱えていたのかはわからないが,自殺を選んでしまうとは。

なんでも配属先の支局は,社内の派閥とか足の引っ張り合いがあり,経験の浅い記者はうんざりしてしまうとか。死んだ記者はそこそこ経験も実績もある人なだけに,これから大いに才能を発揮して,日本を動かすようなルポを発表してくれるだろう期待を,あっさり裏切ってくれた。最悪の形で。

どんな学校にも職場にもストレスはあるだろうが,つまらぬプライドややっかみが交錯し,結果的に会社の品位を下げてしまう。そんな過ちを報道機関も犯してしまう現実。

これでもわが祖国なのだ。よりよい方向に変えていかなくては…。