『エクソシスト』ディレクターズカット版観た

 またネットカフェにて映画を観た。DVDじゃなく配信サービスのやつで,30くらいある作品の中から選んだのは『エクソシスト』(ウィリアム・フリードキン監督)。オリジナルは1973年公開作品で,私も過去に数回観たけれど,きのう観たのは2000年に公開されたディレクターズカット版なのである。

 未公開15分ほどのシーンが追加されたレア?な作品だからして,ずっと狙っていたのだ。

 『エクソシスト』といえばハリウッドB級ホラーの代表的作品で,シリーズはもう4作品公開されている。その原点がノーカットで観られるならファンとしては見逃せない。完全娯楽モードで観たですよ。

 『エクソシスト』て本国アメリカでは18歳未満鑑賞禁止なんだそうだ。知らなかった。イギリス王国でも成人映画扱いされていたという。日本では普通にテレビ公開されていたけどね。もちろんカットされたシーンも多いだろうけれど。

 中身については触れないとして,少女リーガンを演じるリンダ・ブレアの演技力は何度観ても迫真。追加されたシーンの中で度肝を抜いたのは,リーガンがブリッヂ姿勢で階段を降りるところ。うかつにもギクっとしてしまった。あとセリフ回しにはどぎつい表現も多かったから,カットや年齢規制はたしかにやむをえないと思ったな。

 少女リーガンや,悪魔に敗北を喫して死んだメリン神父(マックス・フォン・シドー)はシリーズ2にも回想で登場したけれど,『エクソシスト2』(1977年)は駄作(評価は二分されているらしい)。『3』(1990年)はかなりいけた。カラス神父(ジェイソン・ミラー)が出演したのがうれしかった。

 4作目となる『エクソシスト・ビギニング』(2004年)はメリン神父の過去を,ポーランドでのナチ迫害を織り交ぜて仕上げた秀作だっけなー。本作ではその布石となる「メリン神父は15年前にアフリカでの悪魔祓いで死にかけたほど…」(あいまい)のセリフもあった。

 この年になれば映画を観てビビることはなくなった。感受性が鈍化されてしまう悲しきオヤジ化…。でも若いころのあのドキドキ感を味わえるB級ホラーはやっぱいいですね。