ねこ死んじゃった
今朝,お袋から電話がありました。
19年いっしょに暮らしてきた家族の死です。うちの猫。
あれは私が高校卒業間近だった1986年の3月。家の仕事の取引先から「猫を預かってくれ」と頼み込まれて,仕方なくというか消極的に,わが家で飼うことになったのです。
もとの飼い主に抱かれてやってきたのは,まだあどけない仔猫。どこか斜視っぽく,可愛らしい顔立ちでした。
家族全員猫好きですが,どうみてもうちは猫や犬の類を飼育するのに適した環境ではないし,どうせすぐ死ぬか,いなくなるだろうと思っていたら,なんと19年もの天寿をまっとうしてくれました。
ノミ退治に家族全員振り回されたり,ネズミやスズメやカエルはもちろん,モグラや子ガモまで狩ってくる野生味に悲鳴をあげ,家の柱や壁紙はボロボロ,よその猫とケンカして傷だらけで帰ってきたり,2〜3日失踪して近所をスクーターで探し回ったり――と,思い出は語りつくせません。
不妊手術を施行したので子どもを産むことはありませんでした。だからとても飼いやすかったのかもしれません。
猫の名前ですか?
残念ながら事情があっていえません。
ただそのかわり,ここに彼女の写真をあげさせてください。
去年の3月25日,まだ達者だったころの撮影です。