ある少女の死
たしか小学校3年生の女の子でした。
買い物に行く途中で,自宅のある団地からすぐの交差点で車に轢かれ,亡くなった子。
仕事(取材ではない)でたまたま訪問したお宅が,通夜が終わったばかりの喪中。手狭な団地だけに,葬儀屋が設ける祭壇もいちばん小さいタイプのもの。一畳たらずのわずかなスペースに簡単な祭壇が飾られ,中央にあどけない顔立ちの少女の写真――。
涙もすっかり涸れ果てたお母さんは,肌は荒れ放題,髪もボサボサ,放心状態からかろうじて抜け出たような,憔悴しきった表情で応対していました。
私は事務的に仕事を淡々とすませ,家族から少しだけ話を聞き,突然の交通禍でわが子を喪った事情を知りました。
女の子には小さい妹さんがふたりいて,せまい室内で無邪気に遊んでいたのを憶えています。帰り道,事故現場を通りかかると,たくさんの供花に交じってお菓子とお人形が置かれていました。
火葬が終わり,初七日までの間,亡き少女の家には多くの弔問客が訪れます。一緒に学校に通っていた同級生を迎えるお母さんの心情を察するに,やりきれない思いを抱きました。
社会人になって間もない,春の日の出来事です。
*
上記は旧ノートに書いたものの再掲です。きょうはこれから北上に行く予定。出張なのです。むこうでお茶を淹れるのに使う飲み水に「力水」をさきほど汲んできたところ。あちらのオフィスでは時間に融通が利くので,このブログをさらに充実させたいと思います。写真などをあげたりしてね。
*
そしていま北上のオフィスにいます。夕方5時半です。私は写真にもそこそこ凝っているのですが,5月の連休明けにフィールドで撮ったカタクリの画像をあげておきましょ。去年以前のものはたくさんあるのですが,やっぱ撮りたてのがいい。とはいえもうすっかり季節を過ぎてしまったか。でもまあいいよねw。
ここのオフィスは西陽があたって午後はめちゃ暑くなる。あしたは雨が降るという予報だったけれどどうか暑くなりませんように。