たぶん最後の寒波

 立春をすぎて到来する寒波が、秋田の厳冬の最後の一撃になる。

 おとといから東北・北海道を猛吹雪の嵐に巻き込んだ“爆弾低気圧”は太平洋東海上に抜け、寒さも風もピークを過ぎ、いまその名残の吹雪が郷里を吹き荒れている。

 ある大学教授が言った。「秋田の雪は2月15日を境に、減少に転ずる」

 これは田畑に積もった雪の涵養作用を指して言ったもので、深山や高山には当てはまらないかもしれないが、たしかに2月前半で、秋田では降雪も寒さもひと段落する。

 つまり、きょうから春にむかって温かくなるということ。

 地元の犬っこ祭り、横手のかまくら祭り。秋田県南部の冬を締めくくる雪祭りだ。

 雪がもっとも積もっている時期に、こうした風物詩が郷里を彩る。

 ことしはなかなかの雪の量であった。昨年は少なかっただけに、春を迎える喜びを、2年ぶりにたっぷり味わえそう。